社労士法人監修!「中小企業の組織改革の手引」初めの4ステップ
大企業を中心に進められる組織改革。今中小企業でも組織改革に注目されています。組織改革とは企業内部での組織構造を見直し、より生産性が高く働きやすい環境を整備することです。中小企業ができる組織改革としてまずは確認したいポイントをご紹介。
・・・今、中小企業で組織改革が注目されています。
昨今企業の間では働き方改革を進める動きが加速しています。
特に、大企業では働き改革を強制的に進めており、組織構造はそのままで働き方改革として残業時間の削減等目に見える所ばかりがクローズアップされているようにも見えます。
一方で、中小企業では一部の企業を除き多くの場合度々行われる大企業中心の法改正についていくだけで負担が大きく、中には経営基盤が揺るぎかねない事態も発生しています。
もちろん働き方改革の意義は大きく、ライフワークバランスが叫ばれる昨今では避けては通れない課題ではあります。
しかし、
見落としがちなことは、「働き方改革」と「組織改革」は同時に行う必要があるということです。
本来、組織改革を進めていき生産性や効率化が図れた先に働き方の改革が伴っていくものだとも言えます。
ただ残業を減らし、休みを増やし、勤務間インターバルを確保する。
このような取り組みは重要である一方、業務量は変わらず、収益が上がらず、給与も上がらないといった状況を働き方改革だけでは生みかねないのです。
私達社労士としては、働き方改革は勿論、「組織改革」の推進こそ中小企業の事業主様が検討する必要のある最優先事項だと考えております。
今回は中小企業様が行う組織改革として重要なポイントを前提条件を含めてご紹介します。
1,「目標」「目的」やビジョンを掲げている
組織改革を行う上で初めに行うべきことは「目標・目的」「ビジョン」を設定することです。
大企業では一般的に計画を立て、最終的に何をゴールにするのかを明確にしてからでないと動かない場合がほとんどです。
その為に多くの責任者が行動計画等を確認し、確認が通った上で実行に進む為良い面では計画性がある為道筋が明確になっています。
逆にマイナス点としては計画や目標などを策定する度に確認を要し、実行まで時間がかかってしまう場合があります。
一方の中小企業では多くの場合スピーディーに計画の策定・推進が図りやすい環境ではありますが、タイトルにある「目標・目的」「ビジョン」が軽視されてしまい、実際に取り組みを始める中で何の為に行っているかを見失うことが多くなります。
そこで、組織改革を進める為にも具体的に何を目的に進めるのかハッキリとさせましょう。
売上目標や、どのような価値を提供することを目指すのか、現在の企業内業務を見直しリソースを明確にすることも重要です。
この段階で、現在のリソースをどのように活用すれば目標に到達できるかを最初はざっくりでも良いので描いていきます。
その結果、現在の仕組みや人材の一つ一つ、一人一人がどの程度の役割を果たすことが目標達成に必要か見えてきます。
重要だとわかりつつも、このフェーズを飛ばしてしまう企業様は多く、組織改革に携わる人達へ初めての地で地図無しで目的地を探させることになってしまいます。
2,労務に関する法令順守がなされている
次に組織改革を進める上で重要なのが各種法令順守がされているかという点です。
多くの企業様が法令順守をされているとは思いますが、気づかない間に法令違反になっている場合など故意ではない場合がございます。
なぜ、法令順守特に労務環境における法令順守が重要なのかというと、「組織改革において反発は必然」だからです。
組織の改革を進めていく上では、中・長期的な目線で物事を進めていきますが実際に現場で働いている方々は今現在のことで精一杯な方も多くいらっしゃいます。
組織改革では従業員の多くの方が参加者となります。
その参加者の従業員からすると、雇用関係や労務環境に不満があっては協力を得られないどころか反発を受けることが多くなります。
組織改革を行う際、参画する方々が自ら積極的に考えて頂くことでよりスムーズに進みます。
その為にも、労務環境の整備(特に法令順守)を始めの段階で見直しを行いましょう。
実際、従業員等組織改革に関わる方々の協力を得られない場合効率化を図るために考えたはずが、逆に生産性を落としてしまうということもあり得ます。
・就業規則の見直し
・従業員の生活を考慮した報酬・福利厚生がなされているか
・過度な負担が生じる状況になっていないか 等
組織改革を進める為の下準備は入念に行いましょう。
3,電子化できるものは電子化していく
ここまで、下準備としてベースラインの見直しを行いました。
1,2,での準備がここから先すべてに繋がっていきます。
続いて、組織を改革する上で重要なのが「電子化の推進」です。
デジタル化が叫ばれて随分経ちますが、日本はデジタル化後進国であることは疑いようもありません。
しかし、ここにきて日本でも電子化の波が急速に進みつつあります。
逆に言えば、この波に乗り遅れてしまうと他企業と大きな差が開いてしまうだけでなく、企業収益を圧迫していく可能性もあります。
他企業は電子化で価値を維持しつつも価格競争力を持つようになり、その中で同じサービスをアナログで提供していくの限界がやってきます。
それだけではありません、電子化を行う最大の目的は「生産性の向上」にあります。
今まで2人の従業員でやっていたことを1人の従業員でできるようになると、もう1名は違う仕事ができるようになります。
これを可能にするために電子化が必須なのです。
電子化を進め、その上で必要な作業に対してどれだけの人材が必要なのかを分析していくことは組織改革として重要です。
この電子化+業務分析まで行うと企業内部の組織改革もいよいよ動き出してると感じます。
ベースと環境を作り、電子化を活用して業務整理から人員・業務の再配置。
ここまでを一旦中期の目標として実現してみましょう。
4,個々の企業の組織構造の弱点を克服しさらなる改革へ
1~3までのステップを実現した後は、現状分析⇒改善を繰り返しできる仕組みづくりが必要になります。
その為には、さらに組織改革での参加者の協力を得る必要があり、その分改革業務自体の負担も大きく重要度が増してきます。
また、組織に関わる従業員のモチベーションを維持・向上できる仕組みづくりを行い、常に変化する環境に対応していける体制づくりを目指しましょう。
社労士は人事・労務のプロとして組織改革を後押しします。
労務・人材に関するご相談は勿論、樋口社会保険労務士法人では積極的な電子化のサポートも致します。
各種社会保険の手続きだけでなく、人を中心とした組織改革、電子化など各段階で発生するご相談に対して、最適なご提案をさせて頂きます。
組織に関するお悩みをご一緒に考え解決のお手伝いをさせて頂きます。
組織改革や事業規模拡大をご検討の企業様は是非一度ご相談ください。(初回ご相談無料)
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