ハラスメント相談窓口を社労士に任せるべき理由|企業が守るべき体制づくりとは

キーワード

ハラスメント 相談 窓口

社労士、ハラスメント防止法、職場トラブル、外部相談窓口


はじめに

「ハラスメント防止措置」が義務化されて以降、
企業における相談窓口の設置が避けて通れない時代になりました。

しかし実際には、

  • 「社内に相談窓口を置いたが、機能していない」
  • 「担当者が相談を受けるたびに精神的に負担を感じている」
  • 「経営陣が関与するため、社員が安心して話せない」

といった課題が多く見られます。

このような状況で注目されているのが、社会保険労務士(社労士)による外部相談窓口サービスです。
本記事では、ハラスメント相談窓口の基本、設置義務の内容、
そして「なぜ社労士に任せることが最適なのか」を詳しく解説します。


1. ハラスメント相談窓口とは

1-1. 企業に義務付けられた「相談体制」

ハラスメント相談窓口とは、職場での嫌がらせやトラブルに関する相談を受け付ける機関を指します。
相談を通じて早期解決を図り、再発防止のための仕組みづくりを行う役割があります。

厚生労働省の指針により、以下のような取り組みがすべての企業に義務付けられています。

義務内容対応例
相談窓口の設置社内または外部に相談窓口を設置
相談対応体制の整備担当者の教育・相談記録の管理
再発防止策の実施事実確認・懲戒措置・職場改善
相談者保護不利益取扱い禁止(解雇・降格・報復等)

これらを怠ると、厚生労働省による指導や企業名公表の対象となる可能性もあります。

1-2. 義務化の背景

パワーハラスメント防止法(改正労働施策総合推進法)は、
2022年4月から中小企業にも完全適用されています。
つまり、従業員数に関係なく、すべての企業がハラスメント防止措置を講じなければならない状況です。


2. ハラスメント相談窓口に求められる機能

単に「設置している」だけでは不十分です。
以下の要素が整っていなければ、実効性のある相談体制とは言えません。

必要機能内容
公正中立性上司・人事担当への遠慮なく相談できる体制
専門性労働法・人事労務に基づいた適切な対応
守秘義務相談内容を社外に漏らさない仕組み
継続的運用定期的な教育・再発防止のフォロー
対応スピード初動対応・記録・報告まで迅速な運用

これらを社内だけで維持するのは難しく、社労士などの外部専門家に委託するケースが増加しています。


3. 社労士が担う「外部相談窓口」の役割

3-1. 中立・第三者としての信頼性

社労士は「労働関係の専門家」として、
労働法や人事トラブルの実務に精通しています。
社内の上下関係にとらわれない公平な立場での対応ができることが最大の強みです。

3-2. 相談受付から報告までの流れ

一般的な社労士による外部窓口サービスの流れは以下のとおりです。

  1. 企業契約締結(窓口の設置・周知資料の提供)
  2. 従業員からの相談受付(メール・チャット・電話)
  3. 内容整理・一次ヒアリング
  4. 事実確認・方針提案
  5. 経営側への報告と改善提案
  6. 再発防止策・研修提案

社内では聞きづらい内容も、社労士が第三者として受け止め、
「相談者の保護」と「企業の適切対応」を両立させることが可能です。

3-3. ハラスメント対応の専門性

社労士は、労働基準法・男女雇用機会均等法・育児介護休業法など、
関連する複数の法律に基づいて助言を行えます。

また、実際の相談現場では「事実確認」「関係者面談」「対応書類作成」まで関与できるため、
単なる“窓口代行”に留まらず、企業全体の再発防止体制づくりを支援できます。


4. 社内相談窓口と外部相談窓口の違い

比較項目社内窓口外部窓口(社労士等)
公正性上司・人事が関与しやすく偏りが出やすい第三者として中立的に対応
専門知識限定的(担当者に依存)労働法・実務の専門家
守秘義務社内情報として共有されやすい厳格な守秘義務あり
費用無料(人件費内)月額契約(相場:1〜3万円)
安心感経営側への忖度が懸念される従業員が相談しやすい環境を構築できる

実際、社労士に相談窓口を委託することで、
「社内で相談が上がりやすくなった」「早期解決につながった」という企業が増えています。


5. ハラスメント防止のために企業が行うべき5つの対策

  1. 就業規則・ハラスメント規程の整備
     パワハラ・セクハラ・マタハラなど、行為区分と懲戒規定を明確にする。
  2. 相談体制の確立
     外部相談窓口を明記し、従業員へ周知。
  3. 管理職研修の実施
     適切な言動・対応力を養う教育を定期的に実施。
  4. 相談対応マニュアルの整備
     受付・記録・対応・報告までの流れを社内で共有。
  5. 再発防止とフォローアップ
     発生後の職場環境改善を実行。定期点検を継続。

これらを一体的に実行することで、企業の信用と職場の安心感が格段に高まります。


6. ハラスメント相談窓口を社労士に委託するメリット

メリット説明
①中立的な立場で対応できる相談者・会社双方に公平な助言が可能
②法的根拠に基づいた助言労働法・厚労省指針を踏まえた対応
③従業員が相談しやすい匿名相談・第三者対応で心理的ハードルを下げる
④迅速な報告・改善提案トラブルの火種を早期に消火
⑤顧問契約で継続支援教育研修・規程整備・助成金提案も可能

このように、社労士は**「予防」と「解決」両方の専門家**として企業の信頼を支えます。


7. 導入の流れ(当法人の場合)

  1. 現状ヒアリング
     従業員数・業種・既存規程などを確認
  2. 相談体制設計
     社内+外部窓口の役割分担を提案
  3. 契約締結・周知資料提供
     社内掲示用ポスター・案内文・相談手順書を提供
  4. 相談受付開始
     電話・メール・チャットワークで受付
  5. 報告・改善提案
     月次報告・必要に応じた研修提案
  6. 継続フォロー
     年次点検・規程改定支援・再発防止計画策定

8. よくある質問(Q&A)

Q1. ハラスメント相談窓口は全ての会社に必要ですか?
A1. はい。法律で全企業に「相談窓口の設置」が義務付けられています。

Q2. 社内窓口と外部窓口の両方を設ける必要がありますか?
A2. ベストは両立です。外部を併用することで、従業員が安心して利用できます。

Q3. 社労士以外にも依頼できますか?
A3. 弁護士や産業カウンセラーなどもありますが、労務全般を踏まえた運用提案ができるのは社労士が最適です。

Q4. 費用の目安は?
A4. 企業規模によりますが、月額1〜3万円程度が一般的です。
顧問契約内での対応も可能です。


9. まとめ:社労士とつくる「信頼される相談体制」

ハラスメント防止は、会社のイメージ・離職率・法令遵守リスクすべてに関わる重要なテーマです。
「相談がしやすい職場」こそが、定着率の高い職場でもあります。

樋口社会保険労務士法人では、

  • 外部相談窓口の設置支援
  • 管理職・従業員向け研修
  • 規程整備・再発防止計画策定

など、企業の規模に応じた体制づくりを支援しています。

もし、相談窓口が形だけになっている、またはこれから設置を検討している場合は、
ぜひ一度ご相談ください。
貴社の実情に合わせた最適なサポートをご提案いたします。

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